5月27日は初代ドラゴンクエストが発売された日です。今では「ドラクエの日」として、様々なイベントが開催されています。初代ドラクエが発売されたのは1986年。その年は、ファミコンの黄金期で、名作から変わり種まで、様々なゲームソフトが発売されました。日本のゲームの土台を築いたドラクエの「同級生」を振り返ります。
【画像】伝説の名作「舛添要一 朝までファミコン」のゲーム画面
人気ソフトに行列の光景
ファミコン黄金期ともいえる、この年。12月だけでも40本というゲームソフトが発売されました。人気ソフトの発売日に行列ができる光景も定着します。この年のファミコンは900万台が普及していたといわれ、ソフト開発会社は、総力をあげて開発に取り組んでいました。
当時の取材に、ハドソンは「ファミコンの本体は、普及する限界まで来ていると思う。いわばパイそのものは変わらない状態で、ソフトの数だけは増えている。子どもの期待を裏切るようなものを作ったら、すぐそっぽを向かれてしまう」と答えるなど、質が重視される「競争時代」でもありました。
1986年に発売された初代ドラクエの「同級生ゲーム」は、そんな歴史的な年に生まれた作品でした。
ツインビー、ベル撃ちまくり
コナミから発売された縦スクロール型のシューティングゲームです。2人同時プレーのシューティングゲームとしてのパイオニア的な存在です。パワーアップするベルを狙って、雲を撃ちまくった記憶がよみがえります。
空中戦と地上への爆撃を同時に進めながら攻略していきました。ハードな世界観の多かったシューティングゲームの中で、ツインビーは、ポップなキャラクターで登場。デザインの新しさも目をひきました。
グラディウス
コナミから発売された横スクロール型のシューティングゲームです。敵の編隊を撃ちながら、カプセルによって武器が成長していきます。自機のスピードが上がったり、武器がビームになったりした時の達成感がたまりません。
音楽も評判で、ゲームから生まれたサントラ盤は、他のゲーム音楽のサントラ盤に比べても、根強いファンがいます。
魔界村、パンツ一丁
カプコンから発売された横スクロール型のアクションゲームです。ゲームのタイトル通り、おどろおどろしい世界観ですが、騎士アーサーがダメージを受けると鎧(よろい)がなくなり、パンツ一丁になるという設定でした。
パンツ一丁のまま、槍(やり)を投げ続け、なんとか敵の攻撃から逃げ回った時の心細さが思い出されます。
ファミスタ、独特の選手名
ナムコから発売された野球ゲームです。いわゆる「ファミスタ」です。「ファミスタ」以前にも、任天堂の「ベースボール」など野球ゲームがありました。しかし「ファミスタ」は選手の名前、データなどが細かく設定されており、プレーヤーが自分のファンのチームで遊べるという革命的な面白さがありました。
モデルが想像される架空の選手名も、記憶に残りました。
たけしの挑戦状、直前にフライデー事件
タイトーから発売されたアクションアドベンチャーゲームです。発売日直前に、ビートたけしさんらによる「フライデー襲撃事件」が起きるという、話題性盛りだくさんの登場でした。
登場人物を殴ったり、離婚届を出したり、独特な世界観が最後まで守られます。ファミコン初期の「なんでもあり」を体現する1本だったと思います。
影の伝説、美しいドット絵
タイトーから発売されたサイドビュー方式のアクションゲームです。純和風のデザインで、ドット絵で描かれる杉林や日本家屋は、今見ても美しいです。同じ原画なのに、色を変えるだけで、新緑、紅葉、雪景色になる絵柄は、この時代ならではの職人芸かもしれません。
BGMも「ピコピコ音の和風アレンジ」という、ありそうでなかった表現が見事に結実しています。
忍者ハットリくん、スペック低め
ハドソンから発売された横スクロールのアクションゲームです。原作のハットリくんと違い、身体能力が低めに設定されており、難易度は高めです。
一方で、巻物のアイテムを手に入れると使える忍法によって、一定時間、特別な力を発揮します。もともとが低めのスペックなため、忍法のすごさを体感できる作りになっています。
エリアゴールの鳥居では、好物のちくわがばらまかれますが、鉄アレーも。「なんでそんないじわるを?」という、世知辛い達成感も魅力でした。
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